私たち公益社団法人金沢青年会議所は「防災まちづくり」を実施しました。近年、少子高齢化や生活様式の多様化による地域コミュニティのみで地域の課題を解決することが困難になりつつあります。また、日本各地で大規模災害が多発している現状において、命や財産を守るために防災意識を保ち続ける必要があります。そこで、平時からまちの課題を解決する中で、災害時の課題も同時に解決できるまちづくりを行い、地域課題を継続して解決する意識を醸成することが本事業の目的と設定しました。
本事業では市民自らがICT等の新しい技術を活用して地域課題を解決する「シビックテック」という考え方に基づき、地域の課題を抱える地域住民と、テクノロジーを活用した課題解決を考えられる専門家とともに、まちづくり構想について考えました。
今回は2008年に集中豪雨のために氾濫が起きた浅野川付近に住んでいる浅野川校下をモデル校下に選定し、住民の皆さまとまちづくりとテクノロジーを学んでいる金沢工業大学 松林研究室に在籍する学生が一緒になり、全3回のワークショップを行いました。
【第1回】地域課題を抽出しよう
自分が住むまちにどんな課題があるのか、防災に関して現在の取り組みと課題についてグループディスカッションを行いました
【第2回】取組む地域課題を決定しよう
第2回で決定した課題に対してテクノロジーを活用してどのように解決まで導くかを発表しました
【第3回】地域課題の解決方法を考えよう
第2回で決定した課題に対してテクノロジーを活用してどのように解決まで導くかを発表しました
また、本事業の集大成として「KANAZAWA MIRAI SUMMIT
2021~次代に受け継ぐ金沢のまち~」にてまちづくり構想を発表しました。これをもって本事業は終了しましたが、今回モデル校下として選定した浅野川校下と、本事業にご協力いただいた金沢工業大学 松林研究室が連携し、取り組みが継続されることとなりました。災害時のみを想定し、常に防災意識を保ち続けることは非常に難しい面があります。しかし、平時と災害時を連続しているものと捉えるフェーズフリーという視点を持つことの重要性を住民の皆さまにご理解いただけたことは非常に有意義であると考えます。