捨てている油ありませんか?それ、お金になります!
■ なぜこの事業を実施したのか
現代の社会は大量生産・消費・廃棄が常態化し、年間4,000万トン以上の廃棄物が環境や資源に深刻な影響を与えています。そのため、廃棄物を循環資源として捉え、再利用を促進し、天然資源の消費を抑えた環境負荷の低い循環型社会を目指す必要があったからです。
■ 事業内容
地球温暖化や環境問題、資源枯渇が深刻化する中、循環型社会の構築が重要です。日本では2024年にSAF(持続可能な航空燃料)の生産施設が完成しますが、廃食油の回収が進まず、供給が不足する懸念があります。このままでは高価な海外産SAFを輸入する必要が生じ、インバウンドで得た外貨の効果が減少します。解決のため、SAF用廃食油の回収仕組みを整備します。
■ その結果どうなったのか
全国で342件の廃食油回収拠点を作ることができました。
市民や企業の廃食油リサイクル意識が高まるようになりつつあります。これをさらに促進することで、具体的なモデルケースを全国に発信できるようになりました。廃食油リサイクルの成功事例を広めることでその意識は少しづつですが最大化できる火種を作ることができました。
■ 今後の展開について
各地域での取り組みが進むことで、廃食油リサイクルの拠点が全国各地に増え、地域ごとに最適化された回収・リサイクルの仕組みが構築されていきます。これにより、廃食油が貴重な資源として活用される意識が定着し、地域主導型の循環型社会形成がさらに加速します。最終的には、全国規模で持続可能な資源利用ネットワークが広がり、環境負荷の軽減と地域経済の活性化に寄与することを目指します。
■ 担当者より一言
循環型社会を目指した廃食油リサイクルの取り組みを進める中で、私たちが理想とする世界は、廃棄物が「無駄」ではなく「資源」として捉えられ、当たり前のように再利用される社会です。すべての市民や企業が、循環型の資源利用に積極的に参加し、小さな行動が大きな変化を生むことを実感できる世界を目指したいと考えています。
特に、廃食油のリサイクルについては、回収と利用の仕組みが全国各地で整備され、地域ごとに最適化された効率的なシステムが稼働する未来を望みます。その結果、廃食油が貴重なエネルギー源として活用され、環境負荷の大幅な削減や資源の有効利用が進むことを期待しています。また、リサイクル事業を通じて地域の雇用が生まれ、地域経済の活性化にも寄与するという好循環を生み出したいと思います。
さらに、リサイクル意識が家庭や企業だけでなく、教育や行政の場にも浸透し、次世代においても資源を大切にする文化が根付くことを目指しています。廃棄物が資源へと生まれ変わり、持続可能な社会を形作ることで、私たちの生活が環境と調和し、より豊かで安心できるものになることを信じています。この取り組みが一歩ずつ前進し、理想の世界に近づいていくために、今後も尽力していきたいと思います。